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インプラントを検討している方へ
虫歯などで失ってしまった歯を補う治療法には、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つがあります。
この中で「入れ歯」や「ブリッジ」は、他の健康な歯の支えが必要となります。
そのため、長年使っているうちに支えている歯に負担がかかってしまい、結果的に「抜歯」となってしまうケースが多くあります。
当院はどの治療法にも対応していますが、「健康な歯を守る」という点で「インプラント」がお勧めできる治療法です。

第5世代のインプラント治療とは
骨が少ない部位へのインプラント埋入方法による分類で5世代目にあたる方法です。
とくに上顎奥歯において骨の高さが足りない場合、以下の方法があります。
第1世代治療「サイナスリフト後にインプラント埋入」
骨の厚みが5mm未満の部位に長さが10mm以上あるインプラントを埋入する際に行う治療法です。
上顎の歯ぐきを横から切開し、上顎洞(サイナス)を露出させた上で、上顎洞底部を押し上げて隙間を作り、そこに骨補填剤をいれてインプラントを埋入するための骨の厚みを作ります。手術による侵襲が大きく、一定期間腫れや痛みを伴います。骨補填剤が既存骨と定着するまで約6カ月を要し、治療期間は約9カ月から1年程度かかります。
第2世代治療「ソケットリフト時にインプラント埋入」
骨の厚みが5mm以上あるものの、長さが10mm以上あるインプラントを埋入するには骨の量が不足している場合に行う治療法です。
歯がない部分の一部の歯ぐきを切開し、歯が抜けた部分から骨補填剤をいれて上顎洞底部を押し上げることで必要な骨の厚みを確保します。手術による侵襲がサイナスリフトよりも小さくインプラントを同時に埋入できる利点がありますが、やはり骨補填剤が既存骨と定着するまで6カ月ほどかかります
第3世代「ショートインプラント使用による治療」
長さが8mm以下のショートインプラントを埋入する方法です。
これにより第1世代や第2世代で紹介したような骨補填剤使用が不要になり、治療期間の短縮や費用の低減が期待できます。
ただし、長さが短いが故に噛む力が強い方や骨質が弱い方に使用すると破折や脱離のリスクも伴います。
第4世代「ワイド・ショートインプラント使用による治療」
直径5mm以上の太い径のショートインプラントを埋入する方法です。
ショートインプラントが持つメリットに加え、直径が太いため噛む力への耐久性や安定性が向上されています。
第5世代「エクストラワイド・ショートインプラント使用による治療」
ワイド・ショートインプラントよりもさらに直径が太く(7~8mm程度)、長さが短め(4~7mm程度)に設計された「エクストラワイド・ショートインプラント」を用いて骨補填材を使わないことを基本とする治療です。骨量が少なく、従来のインプラントでは難しかった症例でも、低侵襲で短期間の治療が可能になります。
抜歯即時埋入、即時荷重インプラントにも適しており、後述する4Sコンセプト治療の要にもなります。
これからのインプラント治療に求められるのは低侵襲・短期間治療であることと考えています。
それらを実践するため、当院では、4Sコンセプトに基づくインプラント治療を行っています。
患者さんの負担を軽減する「4Sコンセプト」
「4Sコンセプト」は、「Short」「Simple」「Small」「Safe」の4つの「S」が名前の由来で、それぞれ次のような意味があります。
Short
短期間で治療が終わる集中治療
通常は1年ほどかかる治療が、最短で3ヶ月半程度で終わります。
基本的に2回目の手術は行う必要がない方法(1回法手術)を選択します。
また、症例によっては抜歯と同時にインプラント埋入も行います。
これらはデジタル技術を使用した診断やシミュレーションをもとに治療計画をたてていくことで可能になります。
また、可能であれば基本的に手術当日に仮歯をいれます。

短期間の治療を可能とする
オステルビーコンの導入
オステルビーコンとは
埋入したインプラントの安定性を手指感覚ではなく、磁気を用いてISQ値(インプラント安定指数)を計測する医療機器です。
安定性を客観的な数値で表すことは、勘や憶測に頼らず信頼性や予知性の高いインプラント治療が可能になることを意味します。
インプラント埋入段階からISQ値を計れるため、インプラント埋入当日に仮歯をいれることができるかどうか判断の目安になります。
特に前歯や中奥歯のような審美性が求められる部位にも、インプラント埋入処置当日に仮歯をいれることができれば、治療中の患者様の生活の質を向上させることができます。
例えばインプラント埋入してから一般的には下あごでは3カ月・上あごでは6カ月待ってから上部構造(口の中に見える歯の部分)を装着するとされています。
しかしながらISQ値が一定条件を満たせば そこまで待たずに上部構造を装着し、早期に治療を完了することが可能になります。
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- 1
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スマートペグをインプラント体に装着
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- 2
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非接触で測定し、安定性を数値化
Simple
シンプルな術式・グラフトレス術式
グラフトレス術式の導入
グラフトとは
グラフトとは、移植治療で用いる組織片のことで、アルファベットではgraftと表記します。
インプラント治療におけるグラフトは骨(自家骨や骨補填剤)を意味します。インプラントを埋め込もうとする場所の骨量が足りないなどといった場合に、移植する骨のことです。
感染リスク回避を高めるグラフトレス術式
グラフトレス術式とは、グラフトをレス、つまり「グラフト=骨移植」を必要としないインプラント埋入術式ということになります。
これによって、従来であれば必要とされていたサイナスリフト・ソケットリフトなどのような骨造成手術を回避でき、身体的負担を軽減するとともに骨移植・骨造成による感染リスクを回避できます。
当院では主に2つの方法によってグラフトレス術式を可能にしています
デンサーバーを利用し、
ご自身の骨を最大限に活かす
インプラント埋入予定の顎の骨が足りない・軟らかい場合、デンサーバーという特殊な器具を使用して御自分の顎の骨を足りない箇所へ押し広げる・軟らかい顎の骨を圧縮して硬い骨に改善します。
骨への負担を軽減するエクストラワイド・ショートインプラント
従来の長いインプラントではなく「エクストラワイド・ショートインプラント」を使用します。
エクストラワイド・ショートインプラントは、より広い面積で骨に固定されるため、咬合力をより効果的に分散させることができます。
これにより、インプラントにかかるストレスを減らし、長期的な安定性を高めることができます。

Small
身体への負担が小さい治療法
当院では、患者様の身体への負担が小さい治療法を積極的に採用しています。
注射の痛みを軽減した麻酔方法
2ステップ麻酔法
治療を開始するまでの時間はかかりますが、麻酔の痛みを極力少なくして治療に臨むことを心掛けています。
- 1.注射時の痛みを感じにくくさせるため、事前に麻酔シールを貼付します。
- 2.麻酔を注射します。3回ほどに分散させて浅い部位から徐々に深部に局所麻酔薬を到達させていきます。
体の負担を最小限にした「フラップレス手術」
条件がそろっている場合、歯茎の切開を極力少なくする「フラップレス手術」を行います。
一般的なインプラントの治療には外科処置が伴うため、どうしても「怖い」「痛い」「腫れる」「時間がかかる」ことがあります。
当院では、これらの欠点を軽減した「フラップレス手術」も行っています。
一般的なインプラント手術 | フラップレス手術 | |
---|---|---|
手術方法 | 歯茎を切開剥離してインプラントを埋入する | インプラントの直径と同程度の穴の歯肉を除去後 インプラントを埋入する。 |
術後の縫合 | 必要 | 不要 |
手術時間 | フラップレス手術よりも長い時間を要する | 一般的なインプラント手術よりも短くてすむ |
術後の経過 | 痛みや腫れが伴う | 縫合の必要がないため、痛みや腫れを最小限に抑えることが可能 |
注意事項
- フラップレス手術は、インプラント周囲に本来必要な丈夫な歯肉(付着歯肉)を一部失うことになるため、適応できるかどうかを慎重に検討する必要があります。
- 埋入したインプラント周囲に弱い歯肉(遊離歯肉)しかない場合は術後の清掃管理が困難になる可能性や感染をおこしやすくなる可能性があります。
Safe
安全な手術
インプラント埋入手術専用日を設けています
インプラント埋入手術当日は、午前中もしくは午後の診療時間内に手術を受ける患者様お一人のみのご予約です。他の患者様の一般歯科治療は行いません。
これはインプラント埋入手術をうけられる方のみに集中治療を行うためです。

徹底した清潔環境
インプラント埋入手術専用の滅菌エリアを設けており、滅菌ガウンや滅菌グローブをつけた術者と第1アシスタントのみインプラント埋入処置を行います。
一般診療ユニフォームを着用したスタッフは滅菌エリア内に入ることはありません。

安全に配慮した検査・治療計画・手術
CTによる精密な検査や、コンピュータによるシミュレーション、サージカルガイドを使ったインプラント埋入手術により、人為的なミスが起こるリスクを可能な限り排除しインプラント埋入手術を行います。
インプラントを埋入する、あごの骨の厚さ、神経や血管の正確な位置は「CT」でわかります。このデータをもとに、インプラントを入れる位置や方向、深さ、そして適切なインプラントのサイズまでも、専用の「シミュレーションソフト」が導き出します。
導き出した理想のインプラント埋入位置をかたどり、「サージカルガイド」という専用マウスピースのようなものを作成します。
インプラント手術の際は、この「サージカルガイド」に従ってインプラントを埋め込み、人為的なミスが起きないようにしています。



以上、インプラント埋入方法による分類とともに当院で行っているインプラント治療について述べさせていただきました。
もし、インプラント治療を検討されている方が「骨を作ることが必要です」といわれている場合、あらゆる方法を検討した結果であれば それは正しい判断であると思います。
しかしながら、もし第5世代のインプラント治療が単に選択肢に挙がっていないだけの場合であれば、新たなインプラント治療を選択していただくことによって「骨を作る必要がなく、治療期間の短縮、そして予知性のあるインプラント治療」をうけていただけることができるかもしれません。 当院のインプラント治療をご検討いただく選択肢の一つにしていただければ幸いです。
インプラント費用について
手術費用 | CT撮影・埋入計画立案・診断用ステント作成 | 44,000円 |
---|---|---|
インプラント埋入術(サージカルガイド作製費用込み) | 286,000円 |
|
インプラント上部構造(土台作製費用込み) | 165,000円 | |
遊離歯肉・結合組織移植術(必要な場合のみ) | 55,000円 |
※ 全て税込み価格
※ 多数歯欠損の場合、別個にワックスアップ診断費用がかかります。